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[213] 感想ですY 投稿者:おるか 投稿日:2024/11/26(Tue) 20:04  


11 ゆふしぐれ孤高の人を思ふとき    真里子さん

孤高の人ですか…。そういう人物には、おそらく現在の物質主義的な、金が敵の世の中は、生きにくくていらっしゃることでしょうね。

あっという間に暮れてゆくこの季節の夕べをなお暗く走りすぎる時雨。その音の中で作者の思い浮かべるのはどんな方なんでしょう。



14 湖に橋かけいくさの世の遠し    織女


湖にかかる橋、どこのことなんでしょう。平和の象徴のように眺められるのですから、きっと景色が良いところなのでしょう。

琵琶湖かしら。古来戦場になってきたところですし、琵琶湖大橋があるし。

芭蕉は、義経や木曽義仲が好きみたいですね。義仲の墓近くに葬られたかったわけですし。そういえば、芭蕉忌、明日でしたっけ。

日本は幸いにも平和ですが、世界は武器が進歩したせいで破壊がひどい。心が痛みます。



[212] 感想ですY 投稿者:おるか 投稿日:2024/11/25(Mon) 21:53  



1 秋草に橋かかりゐる絵の子ども   織女さん

秋草のなかに橋のかかっている絵、その片隅(?)に子供が描かれている。おそらく子供が主ではなく添てある感じなのでしょうね。池大雅にもそんな絵があったような。

作者以外の人はそれほど目を止めないようなささやかな細部が忘れられない、ということは、私にも往々あります。と、言いますか、むしろそういうものを発見したい、と思っています。主題や真ん中の主役的な人や物には、すでにたくさんの言葉が批評したり讃嘆したりしています。誰も気づかないような細部に画家の心配りを見て取ったときはうれしいものです。





6 撮休日ため息ひとつ時雨止む    水種さん


撮影がお休みになった日。もともと決まっていたというより、お天気が悪いから撮影中止になってしまった日、だったのでしょうか?「予定が狂うなー」とため息をつくとそれを聞いていたかのように止む時雨。優しいしぐれですね。






8 大仕事終えて時雨の祝い唄     水種さん


いそがしく御仕事に打ち込んでいらっしゃる、働く人の句ですね。時雨というと、冷たく寂しいような印象が一般的か、と思いますが、大仕事を終えられた後では、そんな時雨さえ、お祝いの歌のように聞こえる。きっと、そういうものでしょうね。御仕事ご苦労様です。





10 お別れの橋見上げればオリオン座   水種さん


別れるのによい場所なんて、あるとも思えませんが、橋の上で別れるのも、哀しいですね。後姿を見送って、そこから去りがたく欄干に寄る。

見上げる夜空に煌めくオリオン座。冬の星座は華麗ですね。明るい星々がオリオンを中心に幾つもあって、まずオリオンの足元の全店で一番明るい星シリウス天狼、そのほど近くにプロキオン、ふたご座の、おうし座のアルデバラン、きりがありません。宇宙から見れば、人間の一生は、ほんのつかの間はですne。










[211] 感想ですX 投稿者:おるか 投稿日:2024/11/25(Mon) 00:21  



25 時雨来と部屋の何処かの軋み出す   真里子さん


ああ、、よくわかります。我が家も建ててからけっこう時が経ちましたので、老朽化するのはもちろんですが、棲み古してなんだか生き物のように、表情というか気配というか、そんなものをかんじます。
時雨の気配を察知して、そっと軋む部屋は作者の気持ちを敏感に映しているのでしょうね。




16 石橋の途方投げ首寒鴉         山椒魚さん

御感想にもありましたが、私も初めて目にする言葉でした。「途方もない」と「思案投げ首」を一緒にしたような面白い言葉ですね。鴉にぴったりあっています。

石橋の上で何を考えているのか首をかしげる鴉。いかにも寒々としていながら、どこかユーモラスです。





17 まず土橋より凍てはじむ故郷かな   九鼠さん


うう、寒そうです。川の上ですから、風も当たるし、それは寒いだろうとは思うものの「まず土橋から」始まってつぎつぎと凍てていくとは…。寒い。

土の橋ですから春になれば、草が芽吹いたりするのでしょうね。蕪村の絵のような風景が目に浮かびます。描いてみたくなりますが、寒い。


[210] 感想ですW 投稿者:おるか 投稿日:2024/11/23(Sat) 01:26  


3 気比の丹を仰げばほのとしぐれけり  ともこさん



気比という語には、とても古式ゆかしい響きがありますね。能登一之宮は気多大社ですが「気比」「気多」という音には、かつての海人族の言葉の趣が漂っているのかもしれません。

丹も古代的な色ですね。歴史を秘めて鎮まる大社に、おりから時雨が走りすぎる。けれど仄かな時雨ですから、かえって神域の静けさを感じさせます。きれいな句。




4 しぐるるや雄島の橋に傘の花     ともこ



花のようにカラフルな傘がいっせいに開かれて橋の上を飾る。時雨の一瞬をとらえて印象鮮明。

海の上に渡された橋、あるくとけっこう長いのでしょうね。眺めたことはありますが、自分の足で歩いたことはありませんでした。今度、渡ってみよう。




18 流木と折れし橋桁オリオン座    山椒魚さん


大雨の被害もありましたね。最近の気候の激しさにはびっくりします。

被害のありさまの悲惨さの上に煌めくオリオン座。一等星が二つもあってカラフルでうつくしい星座ですね。神話のオリオンも凄いイケメンだったそうです。




24 天狼や石切り場出て石橋に     おるか


石切り場って、なんとなく惹かれます。このあたりの石切り場というと、滝の原石の石切り場があります。今は稼働していませんが、たまにかつての石切り場でコンサートとか、見学ツアーとかあるようです。石切り場の近辺にはアーチ形石橋群といって5基の端が残っています。




[209] どうも 投稿者:おるか 投稿日:2024/11/23(Sat) 00:49  

山椒魚さん

なぜ横の方がネガティヴなのか不思議ですよね。

縦と横と言えば縞模様がおもいうかびます。日本では粋な模様の代表として、伝来の歴史を教えてくれるエキゾチックな島々の名前を冠した唐サン縞、間道など、お洒落な模様とかんがえられています.

しかい、 ヨーロッパでは「悪魔の文様」と言われて忌み嫌われていたんです。時代によって縦縞の方が、より悪魔的と考えられていたり横じまの方が警戒されたりしました。それは囚人服の横縞にのこってます。縦縞は道化の服に。

縦縞の服と言えば、フランス革命時に最後は自身も断頭台の露と消えたロベスピエールの服ですね。おしゃれのつもりかもしれませんが、みるからに、憑かれたような過剰性のある性格が偲ばれる縦縞でした。


[208] 横に退屈 投稿者:山椒魚 投稿日:2024/11/22(Fri) 09:32  

いつも適切な感想有難うございます。
長い人生をぼんやり過ごしてきましたが、今の今まで横がこのような状況下にいたことを全く気がつきませんでした。いろいろ思いつくまま横のつく言葉、笑えるほど沢山でてきます。
今大相撲を見ていて「横綱」が休場とは残念です。これからもよろしくお願いします。




[207] 感想ですV 投稿者:おるか 投稿日:2024/11/21(Thu) 00:49  



2 恋すてふ心地や京の小夜時雨    九鼠さん

京都のどのあたりでしょうね。暮れなづむ小路に折しも降る時雨。
雰囲気在りますね。
「恋すてふ心地」、良いですね。ただ、恋しているような心地というより、心の中でワン・クッションのある感じ、と言いますか、自分の気もちの状態を客観的にみている視線がある、印象です。それが、この句をただ甘いだけにしていない。苦さも孤独も良く知っている大人の味にしていると思いました。




7 片時雨ピザ屋火入れる三色旗    洗濯機さん


ピザと時雨がこんなに良く似合うとは!時雨にやや暗くなる視界にピザの窯の炎が飛び込んでくる。誇らしげな三色旗がかわいい!




21蓑虫の蓑もしぐれてしづくせり    ともこさん

枕草子でしたっけ、「蓑虫いとあはれなり」と秋風が吹くと「父よ父よ」とはかなげに鳴くという蓑虫の話が書かれていました。かわいそうなお話でした。蓑虫の鳴き声は聞いたことがありませんが、どんな声なのでしょう。
時雨に濡れてきらきらと雫をこぼす蓑虫。蓑を着ていると言っても寒そうですね。




22海峡の橋たんぽぽの帰り花    九鼠さん


たんぽぽの帰り花、ありますね。一輪の小さな花と、海峡をまたぐ大橋の大景がそれぞれの可憐さと壮大さを引き立て合っています。

海も空も青い風景の中に一点の黄を点じたところがますます印象的。






[206] 感想ですU 投稿者:おるか 投稿日:2024/11/19(Tue) 23:43  



9 街道は音楽橋は休符秋         おるか

うららかな秋の日に野道をゆくと「このままずっと歩いて行けたらいいのに!」とおもいます。名のある古道でなくとも、うねうねと続く旧街道には一定の間をおいて榎が植わっていたり、塚があったり開けた景色から、ものさびた街に入ったり、展開が音楽のように感じられます。
そして橋があれば必ず欄干によって、流れを見下ろします。
まぁ、それだけのことなんです。



20 歩道橋降る影溶けて夕時雨    洗濯機さん

雨に人影が溶けるように消える、という表現は詩や小説にもありますし、それほど珍しいものではないでしょう、しかし歩道橋を下りてくるほんのつかの間を捉えたところに臨場感があります。
そしてそれは、通り過ぎる時雨の脚の速さも鮮やかに印象付けます。
と、ここまで書いて気付きましたが、人影ではなくて、時雨の影そのもののことでしたか ?!
そのほうが、自然な読みかも知れませんね。




◎19 しぐるるや横に退屈一日かな    山椒魚さん

 横に退屈って、どういうことかな?

たしかに、横、の字は、横になって寝ちゃうにしろ、横着するにしろ、「縦」の真面目さに比べると、どうにも不真面目で、横紙破りで、横ざまに横暴だったりします。
さりながら、退屈で横になって、時折横ざまに吹き付けたりする時雨を聞いているなかなかに飄逸な趣です。




[205] 感想です 投稿者:おるか 投稿日:2024/11/18(Mon) 01:35  



5 湖を描き時雨を描いて逝きに けり       織女さん



三橋節子でしたか。私は彼女の花の絵が好きです。生命力が感じられて。

この句を読んだ、個人的な印象では、もっと無名の、でも、湖の風光を愛してひたすらに描き続けた人物をイメージしました。そして、誰にも認められることもなく貧乏でも、きっと幸せな一生だったのだろう、とおもったりしました。





15神の留守橋に一夜のにはたづみ     真里子さん



橋の上に、にはたづみができていた。そういう光景は確かに、どこかで見たことがあると思います。しかしこういう風に句にすることはできませんでした。

一夜のにはたずみとは、「一夜にしてできた」、ということか、「一夜限りの」ということかちょっと迷いましたが、何か不思議なものを見た印象にきょうかんしました

にわたずみですから、もともとすぐ消えてしまうものではありますが、橋の上という場所が、心もとないような、儚さを強調しています。それがまた、「神の留守」という季語のかもす空虚感、心のどこかの寄る辺なさのようなものと響きあって、絶妙だとおもいました。素晴らしい句だと思いました。




12なゐひそむ海しらじらと風時雨      洗濯機さん


凄い句だと思いました。風時雨というのも、あまり見ない表現ですが、海岸で、雨なのかしぶきなのか、風に紛れて打ちつけてくる状況は日本海らしい。
「しらじら」は昧爽でしょうか。時雨を走らす雲のほのかな明るさも、その下の大海も、すさまじくも美しい。作者は早朝の人気のない波打ち際に立って海を眺めているのでしょうか。
そしてその海の底には怪獣のような地震なゐがひそんでいるのだ。凄いです。

作者が、いつか自選句とかお選びになるときにはきっと入る句ではないかと存じます。記憶に残る一句です。というより長く記憶にとどめるべき一句、というべきか。








[204] 有り難うございます 投稿者:織女 投稿日:2024/11/17(Sun) 10:30  

私が思い浮かべたのは梅原猛の書いた 湖の伝説 で、画家三橋節子の愛と死が書かれた本の絵の様々です。琵琶湖の近くに美術館があるようですが、私は行かれないままです。本にある絵の様々から想像して作りました。
選んでいただき有り難うございました。


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