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クリストフ・シャルル … electronics



「空間に広がるノイズ」  クリストフ・シャルル … electronics

 1964年、フランス・マルセイユに生まれる。1983年ハンブルグ芸術大学在学中からヴィデオ、音、空間を使うインスタレーションをとりいれたパフォーマンス作品をフランス、ドイツで発表していく。

 1988年から名古屋、東京でも活動をはじめ、日本政府の奨学金を得て筑波大学大学院芸術研究科で学び、ヴィデオ、実験映画、コンピュータ・グラフィックスといった現代日本の映像芸術についての博士論文を執筆し、博士号を取得する。現在は武蔵野美術大学造形学部映像学科の助教授として、現代芸術における理論的・歴史的な研究を行うとともに、コンピュータをつかった映像・音楽などを教えている。

 視覚や聴覚といったさまざまなメディアを駆使し、「それぞれの要素のバランス、独立性及び相互浸透」というものを追求しながら、コンピュータやサンプラーというテクノロジーと、声や環境、モノ、沈黙や空間というジョン・ケージ的な音を融合させながら、ライヴ、サウンドアート、インスタレーション、パブリックアートなど、さまざまな分野で活躍している。

 サンプリングされた具体音と、さまざまに加工された電子音とのバランスが保たれ、空間に広がっていくその音楽は、楽器を演奏するという身体性が脱落している分、さまざまな変化を常に内包し、周到にプログラムされた断片を的確に引用しながら、常に構築的な音楽を形作っていく。

 国内外で、個展やグループ展を行うとともに、ソロCDやコラボレーションCDを制作するとともに、テクノやノイズ系のミュージシャンや、コンピュータ・ミュージックのアーティスト、舞踏家やダンス・カンパニー、パフォーマンス・アーティストなど、さまざまな分野の芸術家とコラボレーションを続けている。

1992年、ギャラリー・サージとともに「巨大都市の原生」という、東京と大阪のパフォーマンス・アーティスト、ミュージシャンによるヨーロッパツアーを企画・制作・出演するなど、ヨーロッパと日本の芸術・文化交流にも意欲的に関わっている。

クリストフ・シャルル 主な活動

1992  第一回世界環境芸術会議(山口勝弘主宰)で、メディアオペラ「国生みの未来」を演出/出演 (淡路)
1992−1997 「M in M」プロジェクト 京成、博物館・動物園駅(上野)
1994  個展 横浜美術館アートギャラリー  ソロCD「Deposition Yokohama」制作
1997  コンサート Dokumenta X Hybrid Workspace (カッセル)
1998  「ear as eye」サウンドアーティストによるドローイング展 参加  LACE (ロサンゼルス)
2000  「(un)related−4 collaborators」 セゾン・アート・プログラム・ギャラリー (東京)
      釜山国際アート・フェスティバル(PICAF)に参加
2001  成田国際空港第一ターミナル中央アトリウム[COSMOS]常設インスタレーション音響担当
2003  「DOROBO 泥棒」 プロジェクト・フクロウ ダンス公演 DANCE EXIBITION 2003 新国立劇場
      LAPTOP ORCHESTRA PROJECT 六本木ヒルズアリーナ

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