作:神蔵香芳
映像/インスタレーション:神蔵香芳 出演:カホウ、糸電話、ハイヒール、ワークブーツ、マグライト 照明:坂本明浩 音響:川崎克己 会場:神楽坂dei pratze(新宿区西五軒町2-12) 03-3235-2248 (公演期間中のみ) 日時:2000年11月13日(月) 14日(火) 15(水) 19:30開演 最終日のみアフタートークあり |
『She doesn't
love me.』について 最近になってマリリン・モンローの遺した一冊のノートが発見され、そこには最初の1ページにただひとことHe doesn't love me.とだけ書かれていたそうです。 マリリン・モンローに特別な思い入れはないけれど、この言葉の寂しさが鮮烈な印象でした。 すがすがしいはずの新しいノートの最初のページにこう書かずにいられなかった人の気持ちって? 世の中にはどれほどたくさんのHe doesn't love me.が埋もれているんだろう? 代名詞の部分に何が入るのが人間にとって一番辛いのだろう? こんなふうにとりとめなく拡がる愛についての考察からこの作品が生まれました。 タイトルでHeがSheになっているのは、いろいろな愛のかたちの中で、それが否定型になったときに一番辛いのは、母親に愛されなかった子供なんじゃないかという結論に達してしまったから。 すがすがしいはずの新しいノートの最初のページにShe doesn't love me.と書かずにいられなかったこどもは、どうやって世界と和解していくんだろう。 この、なんとも重たいテーマに、カホウ、糸電話、ハイヒール、ワークブーツ、マグライト等の出演者が絡み合いながら真剣に取り組んでいきます。 ダンスする身体の共演者として扱われる糸電話等の「もの」に加えて、舞台全体をスクリーンとして投影される映像がかなりのウエイトを占めることになりそうです。 「身体」「もの」「映像」、この三つの要素が共存しながら、明るく暗く繊細で大胆な空間を展開していきます。 |
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