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けいこさま


けいこさま

こんにちは。はじめまして、うさぎです。
わたしは3月生まれのせいか、一年のうちで3月が一番好きなんです。3月1日がくると、「ついに3月!」と毎年うっとりします。
今日はどんな花が咲くかな、と思うと、毎日が楽しみです。最初の頃は、様子を伺うみたいにぽつぽつと開く程度だったのが、沈丁花が咲きそろうころから、花の種類も増えて、この頃ではみんな自信満々に咲き誇っています。そのうえ、どこかからやってきたすみれが咲いたり、たんぽぽがもう綿毛を飛ばしていたり、小さなプレゼントが毎日用意されているんだもの、つい一カ月前からは想像できない程の賑やかさです。こんなことがいたるところで起っているなんて、本当にすばらしい!世界全体が歌をうたっているようです。さすがわたしの3月と自慢したくなります。
今日は3月31日だけど、もっともっと3月がつつくといいな。
それでね、わたし、いい方法を発明しました。特別の3月ごよみを作るのです。31日の次は32日で、33、34、35、36、と必要なだけつつけていくの。好きなだけ、いくらでも、ですよ!素敵でしょう!
まだまだ3月がつつくと思ったらなんだか安心したわ。
桜の花が咲いて散るころまでわたしはこの3月気分をつつけましょう。
4月好きの人から抗議がくるかしら。そうしたら、特別の4月ごよみを作ってあげればいいですよね。
ところで、今年の誕生日にドナちゃんがくれたカードにこんなことが書いてありました。(ドナちゃんっていうのは、わたしのおかあさんの遠い親戚で、わたしのいちばんのなかよしです。)

    天使のつかまえ方
     用意するもの  角砂糖(白)、はりがね(できるだけ細いもの)
     作り方      角砂糖をはりがねで固定して天井からつるします
               (背丈より少し高いところに)
               風のない晴れた日の午後に窓を開けておきます
               静かにして天使がやってくるのを待ちます
               等間隔でいくつかこの装置をつるしておけば
               たくさんの天使がやってきます

さっそく、南側の窓辺におさとうをいくつもつるしてみました。
天気のいい穏やかな日に、窓を開けて眺めていると、微かにおさとうが揺れて、すると、なんとも言えないやさしい気持ちになって、気がつくといつもぐっすり眠ってしまっています。
本当に、このやりかたで天使をつかまえた人がいるのかしら。
もしかしたら、眠っているうちに来ているのかしら。それとも、それはすごく小さい天使で、おさとうが揺れているのは天使の仕業なのかなあ。
もし、角砂糖があったら、ためしてみませんか。
なかなか素敵な装置なんです。

それでは、また。
お元気で。
                         3月31日     うさぎより




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